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[ 2008-04 -21 13:13 ]
大阪・日本橋の電気街「でんでんタウン」は、「買い物が楽しいまち」で「掘り出し物が多く」て「値段が安い」。そして月1回程度は来ている-。
でんでんタウン協栄会などが3月に実施した第4回日本橋ストリートフェスタで来街者を対象に行ったアンケートで、このような結果が発表された。またストリートフェスタについては、「非常に良い」「良い」を合わせると約75%が歓迎しており、その理由に「楽しかったから」を挙げていた。
ただアンケートからは来街者の多くは若者層で、コスプレなど一部のイベントに関心が集中していたことが現れており、家族で楽しむイベントになっていないなど、反省点も伺えた。
◆アンケートには男性615人、女性135人、無記名10人の計760人が、ストリートフェスタが行われた3月20日、運営本部で記入した。
年齢は最も多いのが20-29歳で29・6%だった。次いで30-39歳の29・2%、10-19歳の14・7%、40-49歳12・2%などで、年齢が高くなるに従って来街者が少なくなっている。
居住地は大阪市内が最も多く37・9%、同市以外の大阪府内は36・1%、それ以外の近畿地区からは21・6%だった。
当日、でんでんタウンへ来た交通手段は、地下鉄を利用した人たちが最も多く、全体の47・9%を占めていた。
次いで多いのが南海電鉄
で7・9%、JRが8・6%、近鉄は7・0%だった。電車を乗車した駅は判らないものの、利用している鉄道から類推すると、でんでんタウンの利用者の多くは大阪府南部地域からやって来ているようだ。
来街者が大阪・ミナミの買い物ポイントなどを回遊する街づくりが、関係する商店街などで進められている・
その回遊性を検証するものとして、ストリートフェスタの後「どこへ行くのか」といった質問が行われたが、最も多かったのが「難波方面」の28・7%だった。
でんでんタウンと近接している「なんばパークス」は全体の15・1%を占めていた。そこに隣接しているヤマダ電機は12・0%だった。
また「天王寺方面」は7・6%、「千日前方面」は6・4%、「黒門市場」は5・2%、「新世界方面」5・1%といった具合に、一応はミナミ地域の回遊性は見られるようだ。
◆当日の購入品はホビー商品
ストリートフェスタ当時のでんでんタウンへの来街目的で一番多かったのは、やはり「フェスタのため」で64・3%を占めていた。
あと「買い物」のためにというのは21・7%で、「商品の下見」(5・3%)を加えると、買い物を目的とした来街も3割近くいたことになる。
購入商品を聞くと「ホビー・ゲーム商品」が30・0%で、次いでソフト(DVD)が18・3%を占めるなど、来街者の多くを占めた若い年齢層が関心を示す商品に人気があったようだ。
パーツやパソコンは16・1%、家電製品は12・0%だった。
これはストリートフェスタ当日に限ったものであったが、最近のでんでんタウンの傾向を如実に表す数字であるようにも思える。
フェスタ当日に使った、あるいは使う予定の金額は、最も多かったのが5000円~1万円の18・7%だった。次いで1000円~3000円が17・8%、3000円~5000円が17・8%で、1万円までが53・5%と半数を超えていた。
また1万円以上と答えたのは、わずか13・3%で、10万円以上は1・1%、5万円~10万円は1・6%だった。
「使わない」という回答も6・8%だった。
◆電気の街に月1回来る
家電、AV機器、パソコン製品の購入場所としての日本橋離れが取りざたされているが、でんでんタウン協栄会などは、このアンケートでは「普段、家電製品はどこで購入するか」を聞いている。
それによると、1位は「でんでんタウン」で40・0%を占めるなど、回答者の間では日本橋志向が強いことがわかった。
次いで多かったのは「郊外の量販店」の19・9%、「近所の電器店」が16・2%、「ターミナルの量販店」は14・0%だった。
近所の電器店を利用するといった人たちが意外と多く、地域家電店が健闘していることわかる。
またでんでんタウンへの来街頻度は、「月に1回程度」が最も多く30・1%にもなっている。また「週に1回程度」は14・3%で、「週に2回程度」(9・7%)を加えると、熱烈な日本橋ファンは、全体の24%を占めていた。
「初めて来た」という人も2・5%いた。
でんでんタウンのイメージについては「買い物が楽しい街」「掘り出し物が多い街」「商品が豊富な街」「値段が安い街」といった好印象を持つ回答が多かった。
しかし「歩きにくい街」(2・8%)とか「美しくない街」(1・3%)「買い物が楽しくない街」(0・9%)「店を探しにくい街」(0・6%%)といったマイナスイメージを持っている人も少なくなかった。
美しくない街については「美しい街」(0・7%)を0・6ポイント上回っているし、歩きにくい街はマイナスイメージのトップを占めていた。
◆コスプレ目当ての来街者
ストリートフェスタは今回で4回目だが、過去にも来たことがあると答えている人が約6割を占め、リピーター客が多いことがわかった。
「初めて来た」人は29・9%だった。
ストリートフェスタの継続など、フェスタ開催については「良い」が41・7%、「非常に良い」が34・1%と、開催を歓迎する人たちが全体の約8割近くを占めるなど圧倒的に多かった。
「いろいろと催しがあって面白い」とか「歩行者天国があって良い」といったものに混じって目立ったのが、「たくさんのコスプレを見ることができた」や「コスプレが面白かった」など、コスプレ目当ての来街者が多かったことを示していた。